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カスタマーハラスメントへの適切な初期対応と従業員を守る対策
顧客からの理不尽なクレームや暴言に従業員が疲弊し、職場の生産性低下や離職につながるケースが増えています。
2025年に労働施策総合推進法が改正され、事業主のカスタマーハラスメント対策が義務化されました。この改正法は、2026年10月1日から施行されます。
では、そもそも、カスタマーハラスメントとは、何でしょう。
また、対策が義務化された内容とはどういったものでしょうか。
カスタマーハラスメントとは
カスタマーハラスメントとは、「職場において行われる顧客等(顧客、取引の相手方、施設の利用者その他当該事業主の行う事業に関係を有する者)の言動であって、(中略)業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより当該労働者の就業環境が害されること」と定義されています(改正労働施策総合推進法)。
今回の法改正については、厚生労働省の以下のサイトにわかりやすく整理されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/zaitaku/index_00003.html
カスタマーハラスメントの具体例を上記厚労省サイトに掲載されているリーフレットから、拾ってみました。
言動の内容が社会通念上許容される範囲を超えるもの
・そもそも要求に理由がない又は商品サービス等と全く関係のない要求
・契約等により想定しているサービスを著しく超える要求
・対応が著しく困難な又は対応が不可能な要求
・不当な損害賠償要求
手段や態様が社会通念上許容される範囲を超えるもの
・身体的な攻撃(暴行、傷害等)
・精神的な攻撃(脅迫、中傷、名誉毀損、侮辱、暴言、土下座の強要等)
・威圧的な言動・継続的、執拗な言動・拘束的な言動(不退去、居座り、監禁)
事業主に義務付けられたこと
その上で、事業主に、カスタマーハラスメントを防止するために雇用管理上必要な措置を講じることを法律上義務付けたのです(改正労働施策総合推進法33条1項)。
内容について、厚労省リーフレットは以下の様に記載しています。
事業主は、以下の措置を必ず講じなければなりません。
事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発
①カスハラには毅然とした態度で対応し、労働者を保護する旨の方針を明確化し、労働者に周知・啓発する
②カスハラの内容及びあらかじめ定めた対処の内容を、労働者に周知する、管理監督者にその場の対応の方針について指示を仰ぐ、可能な限り労働者を一人で対応させない、犯罪に該当し得る言動は警察へ通報する、本社・本部等へ情報共有を行い指示を仰ぐ 等
相談体制の整備
③相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知する
④相談窓口担当者が、適切に対応できるようにする
事後の迅速かつ適切な対応
➄事実関係を迅速かつ正確に確認する
⑥被害者に対する配慮のための措置を適正に行う
⑦再発防止に向けた措置を講ずる
対応の実効性を確保するために必要なカスハラの抑止のための措置
⑧特に悪質と考えられるカスハラへの対処の方針をあらかじめ定め、労働者に周知し、当該対処を行うことができる体制を整備する
そのほか併せて講ずべき措置
⑨相談者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、労働者に周知する
⑩相談したこと等を理由として不利益な取扱いをされない旨を定め、労働者に周知・啓発する
以上の措置を講じる義務のほか、努めることが責務とされる事項としても様々なことが定められています。
まとめ
2026年10月のカスタマーハラスメント対策義務化を控え、企業には様々な対応が求められています。
また、実際、カスタマーハラスメントを受けた従業員から相談を受ける事態も増えており、悪質な場合には、法的対応が必要な場合が増加しています。
カスタマーハラスメント対応でお悩みの企業の方、事業主の方、従業員の方は、村井法律事務所までお気軽にご相談ください。